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- 7日目 – (行動力)
彼女が知っている美味しい沖縄料理に
舌鼓をうち、きれいな海を見た。
誰もいない夕日が見えるステキな海に
連れて行ってもらい久しぶりに
自然の大きさに感動した。
いい?
きれいなものを見る。
いいものに触れる。
自然を感じることはあなたが
エネルギーを充電するために
とても大切なことよ。
もっと美味しいものを求めなさい。
もっときれいな景色を求めなさい。
もっとすばらしい芸術にふれなさい。
じゃあ、今日はこれから先、
あなたがどんな状態になっても必ず成功できる
そんなノウハウを手に入れてもらうための
授業をするわ。
あなた、休みは明日まで取ってあるのよね?
うん。
分かったわ。
じゃあ、お財布と携帯を出して。
はい。
カバンの中に、他にお金が入ってたり
しないわね?
うん。持ち金はこれで全部だよ。
なんで??
ふふ。
それじゃ、これは私が預かるわ。
私はこれから先に東京に帰るから
あなたも頑張って帰ってきてね。
あさってには仕事だから頑張らなきゃね。
は?????
財布と携帯は???
もちろん私が先に東京に持って行くわ。
帰ってきたら、この番号に電話して。
いくらかプラスでお金を作って
帰ってこられたら最高ね。
何言ってるんだ?
頭がおかしいんじゃないのか???
大丈夫、私も鬼じゃないんだから
今夜の宿はお金も払ってあるし。
はい、これ宿の地図ね。
それじゃあ、楽しんでね!
彼女はそういって、最高にカワイイ笑顔で
去って行った。
一瞬にして一文無しになった。
そして、心の拠り所だった携帯もなくした。
うちは呆然としてただ立ち尽くすしかなかった。
1時間ほど国際通りをフラフラし、
カフェにも入れなかったので
コンビニで立ち読みして時間をつぶした。
明日までに飛行機代をつくって帰らなきゃ。。
あさってはとても大切な打ち合わせが入っている。
何が何でも明日帰る必要があった。
ホテルの部屋に帰って、まずは考えることにした。
突然お金を貸してくれと言ったって、
貸してくれる人なんていないだろう。
警察に行ってお金を借りようか・・
海できれいな貝殻でも拾って観光客に売ろうか・・
どうしようもない思考だけがぐるぐる。
心が落ち着くと、いろんなことが思い出される。
うちは今までの彼女の授業を思い出した。
全ての経験は売れる・・か。
この課題をクリアすればそれも売れるんだろうか?
ん?彼女の今までの授業を売ることも可能か?
でも自分のことをそうカンタンに信じてくれる
人なんているんだろうか?
沖縄には知り合いもいないし。。
考えてもしょうがない!
彼女もとにかく行動が大切だって言ってた。
街に出てたくさんの人に声をかけてみよう。
幸い、カバンの中に画用紙とペンがあった。
画用紙に
「mixi ネームこいけん」
「師匠の教えチャレンジ中」
と書いて、それを持って街に出た。
自分よりも若そうな人に声をかけまくった。
「50 万円払って弟子入りした師匠に
財布と携帯を奪われて、置き去りにされました。
彼女はすごい人で、彼女の教えを実践すると
間違いなく成功できます。
彼女の教えをそのままあなたに教えます。
自分のことはmixi を見てもらえれば分かります。
彼女の授業は50 万円しますが、
1万円であなたに教えます。
もし結果が出なかったらお金は必ずお返しします。
だから、私に1万円をください」と。
結局恥ずかしさも手伝って
15人くらいの人にしか声をかけられず、
1円もお金を稼ぐことはできなかった。
次の日、朝8 時からまた国際通りに出た。
延べ100人くらいに声をかけた頃だろうか?
一人の観光客(自分よりも3 つ年上の経営者だった)
が興味を持ってくれた。
彼は彼女と一緒に沖縄に来ていて、
これから横浜に帰るところだった。
ふーん、おもしろいことやっているね。
今までの彼女の授業ってどんな内容だったの?
そう言われてうちは今までの授業のノートを見せた。
流れの話、枠を大きくする話、マインドセット、
親への感謝の感想・・
すると彼は
うん、おもしろい!
そういって、その場でmixi 上でマイミク申請を
して、こう言ってくれた。
3万円払うよ。
その代わり東京に帰ったら連絡をくれ。
直接彼女に教わったことを
そのまま僕に教えてくれればいい。
と言って3万円を渡してくれた。
さらに、画用紙についてのアドバイスをもらった。
もっと道行く人が足を止めるような
文章にした方がいいよ。
さらに、僕がこのサービスを買った
お客様の声を書いてあげるから、
足を止めてくれた人にはこれを見せるといい。
結局国際通りで200 人くらいの人に
声をかけた。
もちろん、画用紙には
人が足を止めたくなる文章をたくさん考えて
なんども書き直してテストをした。
現在1人が協力してくれました!
現在2人が協力してくれました!
と追加で書く工夫もした。
その結果、お昼過ぎまでには他に
3人の人から1万円ずつをもらうことができ、
合計6万円の現金を手に入れた。
そしてうちは無事に東京に帰ることができた。