29話

■アイデアを出す

今日の授業の場は、彼女の知り合いが
やっているというセミナールームだった。

住所とインターネットで調べて印刷した
地図を頼りに迷いながら会場に着くと、
彼女は大きな白い紙に何かを書いていた。

あら、早かったじゃない。

なにを書いていたの?

ふふ、今後の私のビジネスプランよ。

カラフルに書かれたものが
どう見ても落書きにしか見えなかった。

前回の課題はやった?

うん、口座はとりあえず
有名な銀行と郵便局とネットバンクを
開設したよ。

ビジネスプラン、説明してもいい?

いいわよ。

えーっと、大きく言うと
「サプライズを実行する会社」
をやりたいって思ったんだ。

それをやりたいと思った理由は、
自分が会社を辞めるって決めた時
会社の仲間たちからすごい
サプライズをされたから。

そのサプライズをされて自分の中が
満たされちゃった感じがしたんだよね。

それで、この想いをもっとたくさんの
人に味わってほしい、と思って。

ふーん、ステキじゃない。
いい友達を持っているのね。

その友達は本当に大切にしなさい。
あなたのことをちゃんと考えてくれる
大切な仲間になるはずよ。

で?どんなピジネスプランなの?

うん、
これからサプライズをしたいと
思っている人がサプライズのアイデアを
検索できて、そのサービスが実行できるビジネス。

で、どんな経緯でそれを考えた?

えっと、まず自分が誰かにサプライズを
したいなーと思ったときに検索を
したんだけどなかなかいいアイデアが
出てこなかったんだよね。

だから、自分のやりたいシチュエーションとか
サプライズしたい対象とかを絞り込むと
オススメのサプライズのアイデアが
検索できちゃうっていうサイトを
考えたんだよね。

うん、いいじゃない。

で?
これは関わる人が全員幸せで得になる?

う、うん。それなんだけど。。
使うお客さんにいいアイデアを提供して
喜んでもらうことは想像できても、
それをどうやって実際の収入につなげるかが
うすいんだよね・・

実際にあなたのアイデアを実行するのを
「お手伝いします!って言っても自分で
できてしまうし、他に誰が喜ぶか、
得をするかがぜんぜん分からなかった。

なるほどね、
今の問題はあなたにキャッシュが
入らないことなのね?

じゃあ、それがどんな状態になったら最高?

うん、お客さんが自分にぴったりの
サプライズのアイデアができた!
って大喜びして、さらに自分にもお金が
入る状態かな・・

じゃあ、今のあなたのビジネスプランに
点数を付けるとしたら何点?

30点くらいかな。

それを70点にするにはどうしたらいい?

自分にもっと収入が入る仕組みが・・
うーん、もっと他の人が絡んだらどうかな・・

あっ、そうかお客さんと自分だけの
関わりだけじゃなくて他にもこれに
関わる人を巻き込めれば・・

ふふ、思考が停まったら、
こうやってもっと自分に質問をするのよ。

質問の技術、教えたわよね?

いい質問ができれば
あなたの問題は自然に解決するわよ。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です